花粉症薬のOTC化を避けよ。大久保教授に聞くVol.1
国民の4人に1人が悩んでいるという花粉症。
2016年版鼻アレルギー診療ガイドライン編集委員代表の日本医科大学耳鼻咽喉科主任教授の
大久保公裕氏は、「医師の処方がOTC医薬品化している」と危惧しています。。(2017年3月28日配信
聞き手、m3.com編集部、森圭吾 転載)
OTC医薬品とは、医師が処方する「医療用医薬品」ではなく、薬局やドラッグストアなどで
自分で選んで買える薬品の事で、「Over The Counter」の略で対面販売で薬を買うことを意味します。
「医療用医薬品」も発売後10数年経つとOTC医薬品として販売されることがあります。
・・・「処方のOTC医薬品化とは、どういう意味でしょうか?」・・・
「花粉症だからと薬を求める患者さんに対し、取り敢えず最も使用されている抗ヒスタミン薬を出すような医師は
もはやOTC医薬品が手軽にもらえるドラッグストアと変わりありません。そうした処方でも効く人はいますが、
本当に満足できている患者さんはごくわずかでしかないと肝に銘じるべきです。」
「耳鼻科以外で鼻の中までのぞける医師はそういないと思いますが、問診をもう少し突っ込むだけでも違うはずです。
ガイドラインでも、鼻閉の程度や、日常生活の支障度などから分類できるように示してあるので、ぜひ活用して頂きたいですね。」
(続く)
投稿日:2017年3月30日|カテゴリ:トピックス