国立がん研究センターとNECは10日、大腸の内視鏡検査中に、がんやがんの前段階のポリープを
自動的に検知して医師に伝え、診断を助ける人工知能(AI)システムを開発したと発表した。
見逃しを防ぐことで大腸がんによる死亡が減らせると期待される。
内視鏡で得られた画像に異常があるとAIが判定すると、警告音を鳴らした上でモニター上で
その場所を囲んで示し、医師に知らせる仕組み。
早期の大腸がんやポリープの患者の画像5000例をディープラーニング(深層学習)と言う手法で
AIに学習させた後、さらに5000例の内視鏡画像を見せて判定させたところ、異常な部位の98%を
発見できた。動作が高速なため検査の最中に判定を医師に伝えられるのも特徴だ。
医師の目だけに頼った検査では見つけにくい小さなポリープがあったり、技量にばらつきがあったり
して、24%が見逃されているとの報告もある。
AIに関しては、今話題の将棋の世界でははるかに人間を超えてしまったと言われているが、
医療の世界でも医師に代わることが出来るのだろうか。